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このウエブサイトについて

高沢文庫へようこそ!このサイトは4つの部分に分かれています。ページの左側にある項目ボタンをクリックしていつでも好きなページに移動することができます。当文庫の注釈文は現在のところ英語のみになっています。文献目録、閲覧・検索の方法、その他閲覧に必要なものはかな漢字表記とローマ字表記でもご覧になれます。

文庫紹介では高沢文庫と当ウェブサイトについての基本的な説明と当文庫の整理、保存、二か国語文献目録等についての論文がご覧になれます。

文献目録 には高沢文庫に集められた資料の情報がかな漢字表記、ローマ字表記、英語の注釈で掲載してあります。分類の形式が本、定期刊行物、切り抜き資料、音声画像資料等と異なるため、それらには個々の検索ツールが用意されています。ほとんどの場合はアルファベットあるいは五十音順でなく、副題をそえたトピックごとに並べられています。各目録は資料の分類、チェック、注釈づけを終え次第このウェブサイトに載せていきます。定期刊行物、パンフレットの目録は表紙の画像も掲載しています。

資料サーチは当文庫の検索 をしやすくするため、名前、出版者、キーワードの日英両語の索引を用意しています。現在は利用者によるフリーテキストサーチ入力による検索はできません。別の検索方法として、文書、日付け、当文庫の寄贈者高沢氏が作成した目録概要からの検索も作成中です。

その他情報 にはその他の関連サイトへのリンクを用意しています。日英両語による人名、団体名表複数呼称がある場合の対応表、注釈付きの主な抗議運動または社会運動組織の日英リストも作成中です。将来に特別目録、当文庫の整理、保存、二か国語文献目録等についての論文がご覧になれます。

利用方法 にはサイト高沢文庫の利用規程、資料利用の要請書類、高沢文庫に関する情報の連絡先などが掲載されています。

 

高沢文庫について

高沢文庫は高沢皓司(たかざわこうじ)氏よりハワイ大学に寄贈された第二次世界大戦後の日本における社会運動に関する膨大な資料によりなっています。当文庫には他の機関では手に入れることができない資料が数多くあり、その数は書籍1800冊、1200種の定期刊行物 9000冊以上を数えます。また当文庫はパンフレット、手書き資料、切り抜き資料、法廷資料、ビラ、ノート、書簡、音声画像資料、地図等あらゆる種類のものを有します。

当文庫でもっとも充実しているものは1960年代から80年代にかけての新左翼運動関係の資料です。それらは戦後の日本国内、国外における主な政治社会紛争のほとんどを記録しています。内容は日米安保条約や米軍基地についての反対運動、ベトナム戦争への反対運動、学生運動、市民運動、環境問題についての反対運動、女性運動、少数民族運動、在日韓国朝鮮人中国人 問題、外国人労働者問題、平和運動、労働運動、反天皇制運動、空港建設反対運動、刑務所改正運動、死刑廃止運動、沖縄復帰に関する運動やその他の沖縄問題、韓国朝鮮に対する政策問題、中東、アジア諸国、ラテンアメリカにおける解放運動の日本の関与といった幅の広いものです。

これらの資料の他に、1960年代に広く日本の学生に読まれ新左翼の思想に影響を与えた書籍、戦後社会運動によって発行されたもの、あるいはそれについての書籍、その社会運動に影響を受けたあるいはそれを反映した文学芸術作品、マスコミによる社会運動に関する記事論評なども幅広くそろえています。これらの資料は歴史学、政治学、社会学の研究はもちろん、現代日本文学、文化学の研究にもおおいに貢献するこができます。

高沢文庫のほとんどの資料は日本語で書かれたものですが、日本語を母国語としない研究者のために英語による文献注釈、検索方法、日英両語の索引、その他研究情報を用意しています。

 

寄贈者について

寄贈者は高沢皓司というペンネームにおいてジャーナリスト、編集者、著者として活躍し、自らも1960年代後半から1970年代前半にかけて共産主義者同盟(通称:ブント)の一員、のちにその分離団体の赤軍派の一員として新左翼運動に参加していました。高沢氏は若い活動家として社会運動の出版物を作成し、それらを他の新左翼組織で作成しているものと交換しました。それらは1960年代・1970年代の新左翼組織によって作られた刊行物、パンフレットとして現在の文庫を充実させる重要な資料になっています。さらに高沢氏は1960年代半ばから80年代にかけての抗議運動に関する膨大な数の新聞雑誌の切り抜きを整理し、それもこの文庫の一部になっています。


高沢皓司

高沢氏は反戦青年委員会という若い労働者の運動を組織する新左翼学生の一人でした。後に1970年代に行われた新左翼関係の訴訟を支援する運動にも参加しました。最も代表的な連合赤軍事件、そして冤罪事件の土田・日石・ピース缶爆弾事件の訴訟についても、高沢氏によって編集著作され出版されています。当文庫はその関係の支援団体の出版物、組織資料、法廷資料、書簡、手稿、その他さまざまなものを有しています。

著者として、研究者として、また歴史的資料の収集家として、高沢氏は著作活動のために貴重な書籍資料を個人収集家、古書店を回って集め、さらに重要人物とのインタビューの録音も数多く残しています。1980年代末から90年代初期にかけて北朝鮮、中国、カンボジアをジャーナリストとして訪れ、それらの取材をもとに書かれた本をはじめ収集された資料も当文庫に含まれています。1999年には著書「宿命:よど号亡命者たちの秘密工作」(1998年新潮社)で講談社ノンフィクション賞を受賞しています。

As a writer, researcher, and collector of historical documents, Takazawa acquired many rare primary materials and obscure publications from private collections or second-hand book dealers in Japan for his independent writing projects. He also conducted a number of taped interviews with key figures. During the late 1980s and early 1990s he traveled to North Korea, China, and Cambodia as a journalist. The collection contains materials he acquired on these trips as well as his own writings. In 1999 he won the prestigious Kōdansha Non-Fiction Prize for his book Shukumei: Yodogo Bōmeishatachi no Himitsu Kosaku (Shinch ōsha, 1998).

 

文書について

高沢氏本人の収集した資料に加え、高沢氏は他の人が収集した社会運動関連の資料も集めました。これらも収集家の許可を得て高沢文庫に含まれています。それらの中には収集家の意向により寄贈者の名前をつけた文書になっているものと匿名のまま高沢文庫に加えられたものとがあります。文書は高沢文庫の時代的・地理的幅、運動の種類をより一層深めるものとなっています。

相原・古屋(あいはら・ふるや)文書

相原文夫(あいはらふみお)氏は翻訳家、編集者として戦前の日本左翼運動に参加していました。戦後は活動家である氏の妻(古屋能子)とともに社会運動を続け、1960年代・70年代の新左翼運動の支持者となりました。夫妻が世を去ってからは夫妻の家族により書籍、個人的な書類といったものが高沢氏に寄贈され、高沢文庫の相原・古屋文書の名をつけて高沢氏により整理されました。相原古屋文書の資料は相原氏によって日本語に翻訳された戦前のヨーロッパのマルクス主義者の著書が多くあります。相原氏とギョルギ・ルカシュなどの著者たちとの間で交された書簡、相原氏が所有したドイツ語、英語の書籍雑誌の原書なども文庫に含まれています。

古屋能子(ふるやよしこ)氏は1960年代後半の反ベトナム戦争市民運動であるベ平連において活動し、婦人運動においても活動していました。この文庫は氏のベ平連の資料、抗議運動に関する切り抜き資料をはじめ、婦人運動やその他の運動で氏が書いた論文の写しも含んでいます。この文書にある書簡や他の個人資料は2000年に開封されました。

武石和実(たけいしかずみ)文書

武石和実氏は1960年代後半から70年代前半にかけて第四インターナショナル日本支部(通称:第四インター)という新左翼の一部として抗議活動を続けた団体に所属していた学生活動家でした。氏は後に出身地の沖縄に戻り、出版、古書販売に携わり現地の労働運動、米軍基地問題の運動に参加していました。武石文書は第四インターナショナルの出版物、そして1970年代、80年代の沖縄における社会運動に関する数多くの資料を有しています。

平井吉夫(ひらいよしお)文書

平井吉夫氏は1960年代の安保闘争中、共産主義者同盟に参加していた早稲田大学の学生でした。平井文書はこの時期の資料がもとになっています。平井氏は現在も市民運動に参加し、活動を続けています。

五味雅彦(ごみまさひこ)文書

五味正彦氏は1967年よりノンセクト活動家としてさまざまな抗議運動に参加した早稲田大学の学生で、早稲田大学で米反学連の活動に参加していました。1968年の全国的なエンタプライズ抗議運動の組織だてに貢献し、のちに新左翼の共同組合書店、模索舎を立ち上げるにあたって中心的な人物として活躍しました。この文庫は1960年代後半の主な抗議運動を起こした組織活動の資料やこの時期の出版物からなっています。

 

ハワイ大学で高沢文庫設立運営に関わったスタッフについて

高沢文庫はハワイ大学図書館の日本語文庫にある特集文庫の一つですが、この文庫の設立・整理・文献目録作成・ウェブサイト立ち上げは、ハワイ大学社会学教授日本研究専門のパトリシア・スタインホフ教授の主事により運営されています。スタインホフ教授は日本における新左翼運動の研究過程で高沢皓司氏に会い、のちにいくつかのプロジェクトを共同で行うようになりました。1986年から94年にかけてはハワイ大学日本研究所の所長としてハワイ大学での高沢文庫の設立を実現させました。それ以来、教授は当文庫の日英両語のデータベース作りに力をそそぎ、文庫整理・分類のための資金を募り、その分類作業を監督指導しています。また教授は高沢氏の多大な協力を得て二ヵ国語の注釈付き文献目録、文庫の研究支援検索ツールを作成しています。このプロジェクトの最終目的は学術研究に価値のある研究資料を提供することにあり、日本語を母国語としない学生、研究者にも利用できるようにすることです。


パトリシア・スタインホフ教授


目録作成また文書保存に必要な専門的な知識はハワイ大学図書館に協力を得、特に文書保存に関してはハワイ大学の専門家ジェームス・カートライト氏にこのプロジェクトの初期から指導を受けています。日本語書籍の分類に関しては日本図書の専門家である久美スプリンガー氏、また日本関係図書専門司書時子バゼル氏の指導を受けています。取り扱いに注意を要する資料に関してはハワイ大学図書館保存部長リン・デービス氏の協力を得て、マイクロフィルムを作成し、音声画像資料は専門技師アレクシス・ウェーザール氏の援助を受けました。

スタインホフ教授の指導のもと、実際に資料の整理、分類に携わったのは以下に示したハワイ大学の大学院生です。(プロジェクトに携わった期間に在籍した専門課程と取得した学位を示した。)

  • 荒いとしこ (Arai, Toshiko) 社会学博士課程在籍
  • 石田一統 (Ishida, Kazutoh) 日本語学修士号取得、日本語学博士課程在籍
  • 奥西陽子 (Okunishi, Yōko) 図書館情報学修士課程在籍
  • 小泉伸子 (Koizumi, Nobuko) 同志社大学交換留学生、ハワイ大学社会学修士課程在籍
  • 児島真爾 (Kojima, Shinji) 社会学博士課程在籍
  • 塩沢和臣 (Shiozawa, Kazuomi) 政治学博士課程在籍
  • 嶋津百代 (Shimazu, Momoyo)  日本語学修士課程在籍
  • ジマーマン・エリカ (Zimmerman, Erica) 日本語学博士課程在籍
  • スコット・キンバリー ( Scott, Kimberley “Tee”) 図書館情報学修士課程在籍
  • ボンディ・クリストファー (Bondy, Christopher) 日本研究修士号取得、社会学博士課程在籍
  • 平井里子 (Hirai, Satoko) 社会学博士課程在籍
  • 東久保和美 (Higashikubo, Kazumi) 社会学博士課程在籍
  • 中村明美 (Nakamura, Akemi) 社会学博士課程在籍
  • ナカムラ・レネー (Nakamura, Renee) 日本語学修士号取得
  • 名和文子 (Nawa, Fumi) 社会学博士課程在籍
  • 西川玲子 (Nishikawa, Reiko) 日本語学博士課程在籍
  • マクローフリン・ブレンダ (McLaughlin, Brenda) 日本研究修士課程在籍
  • 村山恵美(Murayama, Emi) 日本語学博士課程在籍
  • モンゴメリ・シンディ (Montgomery, Cindy) 日本研究修士号取得、社会学博士課程在籍
  • ヤマシロ・ジェーン (Yamashiro, Jane) 社会学博士課程在籍
  • 李延風 (Li, Yanfeng) 中国文学博士課程在籍(コンピュータプログラム・デジタル映像化担当)

The student staff at work in the collection
 

資金・経営援助

高沢文庫の設立・整理・文献目録作成・ウェブサイト立ち上げは以下の資金援助や経営援助により運営されています。

University of Hawaii Japan Endowment Fund
1993年1月から12月。書籍運送費用、書籍保管備品購入費用、高沢文庫整理分類のための学生助手雇用費として14701ドルの特別プロジェクト基金。

University of Hawaii School of Hawaiian, Asian and Pacific Studies
1993年3月から7月。コンピュータ購入費、文庫整理に伴う高沢氏のハワイ渡航費、学生助手雇用費として$7500の特別基金。

University of Hawaii National Resource Center for East Asia (合衆国教育省機関)
1993年8月から1994年8月。学生助手雇用費として$3660。

University of Hawaii Japan Endowment Fund Faculty Research Award
1996年6月から7月。スタインホフ教授に対し文献注釈キーワード作成にともなう日本渡航費として$5000。

University of Hawaii Japan Endowment Fund Special Project Grant
1996年から1998年。スタインホフ教授に対し学生助手雇用費として$6875。

National Endowment for the Humanities, Preservation and Access Division
1999年6月から2001年5月。スタインホフ教授に対し資料整理・保存処理終了・注釈付き目録作成・検索支援ツール作成・ウェブサイト立ち上げのための費用として$154201の研究費。

これらの資金援助に加え、高沢文庫は他にもハワイ大学の多くの組織から援助を受けています。特に日本研究所からの援助はハワイ大学に高沢文庫を実現するためになくてはならないものでした。ハワイ大学総務部のダフ・ズワルド氏は資料寄贈の契約書作りに携わりました。本プロジェクトが日本研究所を中心に進められていた間、ハワイ・亜・太平洋学部長であるウィラ・タナベ学部長以下、多くのスタッフがプロジェクトの管理部門の推進に力を注ぎました。スタインホフ教授の後任である日本研究所の所長、シャロン・ミニチェロ教授は本プロジェクトを色々な形で支援しています。ウェブサイトに掲載されている定期刊行物の表紙の画像は同研究所の好意により貸与されたデジタルカメラによって撮られたものです。

ハワイ大学図書館司書ジョン・ハーク氏は本プロジェクト開始当初から資料を良好な状態に保つための援助を惜しみませんでした。図書館の「蔵書管理部」部長、カロル・シャーフスマ氏は高沢文庫に適当な保管場所を探し、適切な設備を用意しました。高沢文庫の現在の保管場所となっているシンクレア図書館、館長グレッグ・ギーリ氏は書籍棚、作業台の提供を始めスペースの確保に貢献しました。

1994年にスタインホフ教授が日本研究所の任期を満了し、社会学部の常勤教員に戻ったことに伴い、プロジェクトの事務処理も社会学部の管理下に移りました。それ以来、本プロジェクトはハワイ大学の社会科学部からも多大な援助を受けることができました。社会科学部長であるリチャード・ズバノス学部長を始め、その他多くのスタッフは社会科学の視野から本プロジェクトの成功を支え、社会学学科の前学科長キヨシ・イケダ教授は1996年の学科割り当てのコンピュータの中から最新の機械を本プロジェクトに提供しました。以来、システム関係のサポートは社会科学部のコンピュータシステム課長であるヘリー・パチーカ氏率いるチームに支えられてきました。このウェブサイトもパチーカ氏の指導のもと運営されている社会科学部内のホストサーバーを利用しています。現在社会学学科の学科長エルドン・ウェグナー教授も高沢文庫プロジェクトを色々な面において支援しています。

国立文化基金(National Endowment for the Humanities )からの研究費は社会科学学部と社会科学研究所によって管理され、特に社会科学研究所の所長であるマイケル・ハムネット所長と経理担当のカルヴィン・フジオカ氏からは本プロジェクトに対し多大な援助をうけています。研究費の経理処理はハワイ大学研究会社によって行われています。

これらの高沢文庫に関わった多くの人々に心から感謝の意を表します。

 
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